不動産の売買取引において、さまざまな専門用語を見かけることも多いのではないでしょうか。
「簿価(ぼか)」もそうした専門用語のひとつですが、これはもともと会計処理などで使用されている単語です。
そのため、不動産にくわしい方でも具体的な意味や活用方法はわからないのも不思議ではありません。
今回は、不動産の売却を検討する方に向けて、「簿価」とは何か、またその活用方法についてご紹介します。
不動産売却前に知っておきたい「簿価」とは?
「簿価」とは、一言で表すと不動産の取得価格のことです。
もともとは会計処理において用いられる簿価は、その名のとおり帳簿に記載されている価格を表します。
不動産は築年数や経年劣化によって価格が変動しますが、帳簿上の価格は取得時のまま変わらず、これを「簿価」とよびます。
簿価は不動産価値の指標として用いられますが、異なる指標として簿価とともに使われるのが、「時価」です。
時価は、簿価とは逆に変動する市場価格から算出されます。
たとえば、5,000万円で購入した土地が、5年後に市場価格が下がり、4,500万円になったとします。
この場合、簿価は購入時に帳簿に記載された5,000万円、時価は市場価格である4,500万円です。
このように、簿価と時価は異なる価格になることが珍しくありません。
不動産売却に活用したい「簿価」と「時価」
簿価と時価は、おもに不動産投資の世界で活用される指標です。
ただし、次のようなポイントでは、投資用物件、住まいの売却どちらにおいても簿価を活用できる可能性があります。
売却前に損益計算をしておく
不動産を無駄なく売却するためにも、売却価格を決定する前に損益計算をしておくとスムーズです。
簿価は直接的に売却価格を左右することはありませんが、損益計算をするうえでは重要なポイントとなるでしょう。
損益計算は、次のような式で算出できます。
●売却損益=売却によって得る金額-(簿価+譲渡費用)
価格交渉に簿価が有効
不動産の売却価格は、最終的に買主と売主の相談・交渉によって決定することがほとんどです。
簿価は変動しないため、確固とした基準として役に立つことがあります。
とくに買主から値下げ交渉をされたときは、根拠のある返答が重要です。
こうしたときに、簿価を基準として価格決定をしておくことで、根拠に基づいて返答ができるため、買主を説得しやすくなるでしょう。
まとめ
今回は、不動産の売却を検討する方に向けて、「簿価」とは何か、またその活用方法についてご紹介しました。
簿価は直接的には重要でないように見えますが、売却価格や損益計算に間接的にはたらきかけることがあります。
さまざまな知識をもっておくことで、売却活動もスムーズに進むでしょう。
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